1.ひとりごと
ミー・ジェネレーション&貧乏ニッポン
1990年に出版された書籍です。あれから30年がたって、アメリカの記述を日本に置き換えれば、まるで現代の日本のようです。
だから、何度も言っているでしょう。「日本はアメリカの後追いをしている」と。
以下、引用します。
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「ミー・ジェネレーション」といわれる自己中心的な新しい消費者層は、まさかの時のための蓄えをほとんどしない。
「いま買って、あとで払おう」どころか「いま買って、あとは野となれ山となれ」をモットーにしている。
さらに困ったことに、ブランド志向の強い、いますぐ満足したがるこの世代の買う品物は、ますます外国から輸入される傾向にある。
これはいったいなにを意味しているのか。答えはもちろん「アメリカ全体が、いつまでも続けられない無責任なドンチャンさわぎに浮かれている」ということだ。
アメリカ人は、何世代もかかって一生懸命築き上げた国の富を、レーガン前大統領の「強いアメリカ政策」によって、わずか数年でまき散らしてしまった。
それは手ですくい上げた砂のごとく、指の間からさらさらとこぼれていくが、その富を元にもどしたり、補充したりするような措置はなにもとられていない。
事実、必要な投資をまかなうには「資本蓄積」が要求されるが、アメリカはそれを形成するための手をほとんど打っていない。
そこで大切な国内資産を外国人に売り渡し、また、外国からますます多くの借金をすることになる。
来年はもっと借金しないと、このままパーティーを続けることができない。今年の「乱痴気騒ぎ」に対する利子のツケも回ってくる。
昔はもっとよかった。利己主義や短期的考えが、これほどまで経済生活を支配してはいなかった。
当時は暗黙の「社会契約」が、経済界の富を各階層に公平に分配していた。
ところが今日では、みな自分のことだけしか考えない。そのため貧富の差や不公平が増大している。
230〜231ページ
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下記の教材を聞かれた方や
お金の勉強セミナーをご覧になった方は、ピンと来るはずです。
2020.05.26