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「同じような大人になったら大変なことになるぞ」

さて、パパが小さい頃には、お盆休みや年末年始になると福島県いわき市にあるパパのお祖母ちゃんの実家に遊びに行ったものだ。そこには、パパのおじさんにあたる人たちや、いとこがたくさん遊びに来ていた。

夜になると20人ぐらいが集まって食事をすることになる。大人たちは、当然のようにお酒を飲み始める。すると、君のお祖父ちゃんと同じように愚痴を言い出すおじさんたちがいた。

お酒を飲んでいない時には、あれだけ優しかったおじさんたちが、人が変わったように自分の親(君の曾祖父母)にブツブツ文句を言い出すのだ。

「どうして高校に行かせてくれなかったんだ。高校に行かせてくれなかったから、いい仕事が見つからない。いい仕事が見つからないから給料が安い。給料が安いから、自分の生活がこんなに惨めなんだ」

当時は貧しかったから、いちばん下のおじさんを除いて全員が中学校までしか行かせてもらえなかった。そして、周りの反応を見ていると、どうもこのおじさんたちがウソを言っているわけではなく、本当らしいというのが子どもでもわかった。

パパはびっくりした。なぜなら、おじさんたちの悩みは、君のお祖父ちゃんとまったく同じだったからだ。その悩みとは、仕事、お金、学歴、そして人間関係だった。

小さいながらも、パパが自分で会社をやっているのは、こういう大人たちをずっと見てきたからだ。嫌いな仕事をして、うさを晴らすためにたくさんお酒を飲んで、家族に当たり散らす。これがパパはものすごく嫌だった。

君のお祖父ちゃんやパパのおじさんたちは、いい反面教師になった。「同じような大人になったら大変なことになるぞ」というのが5歳くらいのときにはわかっていた。

彼らの苦しみを見ていると、人の悩みというのは突き詰めると2つしかない。ざっくり言うと、お金の悩みが8割で、人間関係の悩みが残りの2割だ。

そして、お金の悩みも人間関係の悩みも、ほとんどすべて仕事から発生している。さらに、勉強や学歴によって、自分が就ける仕事、就けない仕事があるということをこの大人たちを通じて知った。そして、これには例外はない。

つまり、大人になった君の悩みも8割はお金がらみ、2割は人間関係になる。そして、その発生源のほとんどは仕事になる。

2016.12.01

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