1.ひとりごと
食品の買い占めについて
新聞社の静岡支局にいるときに、4月の下旬になると決まって鯉のぼりの製作を取材した。報道の大半が、「5月5日のこどもの日に間に合うように急ピッチに製作中」という報道をする。しかし、これは意図的な誤報。4月下旬に作っているのは来年の子どもの日用の鯉のぼりで、今年のこどもの日には間に合わない。
さて、災害地に食品が届くように、コンビニやスーパーの食品の買い占めは控えようという報道がされている。そこで疑問なのだが、コンビニやスーパーの棚に一度並べられた食品が、もう一度箱詰めされて災害地の届くのか? おそらく、そんなことはない。
災害地に届く食品は、倉庫でトラックに荷積みされ、直接被災地に向かうはずです。ですから、コンビニやスーパーや買い占めをやめても、被災地には届かない。災害地ではない地域の消費者が、食品の取り合いをしているだけです。
「買い占めをやめようと」と連呼しても、おそらく止まらない。無理だろうが、買い占めをやめさせる簡単な方法。それは需要に供給が追いつかないのだから、市場のルールに従い、プレミアム価格で売ればいい。要は、2倍、3倍の値段を付けるのだ(被災地に届く食品の値段は変えない)。カップラーメン1個が400円なら、買い占める消費者はほとんどいなくなる。
2011.03.17