2.書籍関連
電子書籍に統一規格?
『電子書籍に統一規格』の記事。「国が関与して国内ルールを整えることで、中小の出版業者の保護を図る狙いがある」と書いてありますが、保護って具体的に何ですか?
実は、これは天下り先を作る口実に使われることが大半です。国内ルールを整えて日本だけの統一規格なんて作っても意味がない。なぜなら、主流になる電子ブックリーダー端末が事実上の世界規格になるのだから。 今までもマイクロソフトのWORDのフォーマット(.doc)しかり、MP3規格(.mp3)でもしかりです。
例えば、日本だけで文章作成ソフトの規格を『一太郎』に統一していたら、中小企業の保護になり、今頃私たちは『一太郎』だけを使っているのでしょうか?さらに、海外との添付ファイル文章のやり取りで、一太郎を使っているのでしょうか?
他にも、もし、ゲームの業界で国内規格を統一していたら、任天堂WiiとSONYプレステは保護され、消費者にメリットはあったのでしょうか?
そんなわけありません。一番普及した規格が世界標準になるのです。コンピュータのOSでも、国産OSが使われず、WindowsとMac OSだけが使われているはそのためです。
さらに、「出版関連業界は中抜きにされる恐れがある」とありますが、中間業者をカットするのは、最終的に低価格で提供するための手段です。これで企業は利益を上げ、かつ消費者も恩恵を受けています。DELLコンピュータやユニクロの商品がいい例です。
これは時代の流れですね。時代の流れに逆らって成功したためしがない。ですから、失敗することががほぼ決まっている国内規格の統一に無駄な税金が投入されることになるでしょう。
2010.03.18