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2.書籍関連

お騒がせ電子ブック その2

電子ブックがどうのという以前に、基本的にビジネスなんだから、ビジネスの基礎がなかったり、ビジネスの勘が働かない連中は、電子ブックの世界でも成功しない。出版社、編集者、著者を含めて。

その手の集まりに参加したが、正直ビジネスの素人ばかりの印象。自分で電子ブックのコンテンツを売るということは、今まで出版社などにお任せしていた値段決め、セールス・広告活動、一部マーケティング活動などを自分たちですべてしなければいけないということ。ところが、自分たちで商品の値段さえ決めたことがない連中が意外と多い。

その証拠に、「将来的には100円程度を出版社と著者で折半ですかね」と低次元の話をしている。仮に100円しか利益が出ないのなら、薄利多売で大量に電子ブックをさばかなければビジネスとして成り立たないのは小僧でもわかるはずだが、ここにいる大人たちはそれがわからないらしい。

低価格競争は、資金力のある大企業だけが取れるビジネス戦略です。中小企業どころか、零細企業がこれをやったらすぐに廃業です。だから、「ビジネスの素人」と言われるのだ。

ビジネスの基本は商品やサービスに少しでも高い付加価値を付けて、1円でも高く売ることです。安売りするなら、大学を卒業する必要はない。安売り作戦ならば小学生でもできる。この連中は、こんなビジネスの基本も知らないで、「電子ブックビジネスがどうの」とか言っている。理論はどうでもいいから、ビジネスは結果がすべて。ま、お手並み拝見といこう。

おそらく、この電子ブックへと向かう流れの中で一番儲かるのは、トランズアクションのハブになり、資金力があるアマゾンやアップルだけだろう。

2010.03.12

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